イラストレーター案内

 エドワード・A・ウィルソン(Edward A. Wilson)

英国エディンバラ生まれ。石版リトグラフを用いた独特のおさえた色使いのイラストで知られ、グーテンベルク21の本では「ロビンソン・クルーソー」「宝島」「ジーキル博士とハイド氏」が、彼のイラストです。残念ながら前の二つでは、表紙にしか色を使えませんでしたが、最後の「ジーキル」では色を生かしました。それというのも、「ジーキル」(左)と「ハイド」(ハイド)という二重人格者をウィルソンは色を変えて表現しているからです。モノクロームの「ジーキル」は「ハイド」になって現れるとき、全体の色調は紫がかった薄気味の悪いものに変わります。ウィルソンが生まれた1886年に、「ジーキル博士とハイド氏」が初めて世に出たというのも、おもしろい偶然です。

◆ ロックウェル・ケント(Rockwell Kent)

1882年、ニューヨーク州タリータウン・ハイツ生まれの、今世紀のアメリカを代表するイラストレーターのひとり。コロンビア大学で建築を学んだあと、木版やリトグラフのイラストを手がけるようになりました。代表作はなんといってもメルヴィルの「白鯨」の木版イラストで、これだけで後世に残るといってもよいくらいです。本書店刊行の「デカメロン」にも、二色木版数点を選んで掲載してあります。

フリッツ・アイヘンバーグ(Fritz Eichenberg)

1990年に亡くなった、今世紀のアメリカを代表するイラストレーター。ドイツから逃れてアメリカにゆき、30年代、40年代に多くの木版の挿し絵を手がけました。「嵐が丘」「ジェーン・エア」「罪と罰」など、少し暗い雰囲気をもった作品の挿し絵を得意にし、その持ち味を生かして、多くの怪奇ものの挿し絵も手がけています。本書店刊行の作品では「ガリバー旅行記」の挿し絵が彼のものです。下はそのなかの1点。


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